期間工は有期雇用の契約社員として、契約した一定の期間だけ働きます。期間工で働く3カ月や半年といった短期間で、なるべく多く貯金したいと考えている人もいるのではないでしょうか。
期間工で働くにあたっては多くの場合で寮が完備されており、通常の賃貸物件で働きにでる生活をするよりも生活費を抑えられます。
この記事では、期間工に短期で勤務する場合における収入額や貯金の例などを具体的に解説していきます。また、有期雇用の契約社員である期間工の特徴や、契約についても説明するため、期間工で働くことを検討している人はぜひ事前情報として参考にしてください。
目次
期間工は短期でも勤務可能
期間工は、数カ月ごとの契約更新が一般的な契約形態であり、短期間でも勤務が可能な職種です。
3カ月から6カ月程度の短期契約が基本で、無理せず自分のペースで働けることが魅力といえます。また、多くの工場では寮を完備しているため、生活費を抑えられるのもポイントの一つです。住居費を安く抑えられるため、給与のうちのなるべく多くの金額を貯金にまわすことが可能です。
また、勤務先のメーカーによって契約更新のタイミングが異なる場合があるので注意しましょう。契約期間としては3カ月や4カ月、半年ごとに更新されることが多く、3カ月未満の勤務は難しい可能性があります。したがって、自分の予定や希望に合わせて勤務期間を選ぶことが大切です。
以下では、期間工の貯金例を紹介します。貯金の目標を立てる際の参考としてください。
3カ月の貯金例
期間工の給料が時給1,270円で、週休2日の3班2交代制での勤務を想定します。この場合、期間工として3カ月間勤めることで50万円超の貯金を目指せます。
1日の労働時間を8.75時間、勤務日数を20日として計算すると、「1,270円×8.75時間×20日」で月収は夜勤手当等を含めると25.8万円です。総支給額から社会保険料や所得税の源泉徴収額、住民税などを引くと手取り額は約20万円になるでしょう。
寮に入って自炊メインの生活にすれば、生活費を月4万円程度まで抑えることも可能です。月に16万円の貯金を実現した場合、3カ月で約50万円も貯金できる計算となります。
さらに月40時間の残業もすべて協力すると仮定すると、月収は32.4万円で手取り額は約25万円です。3カ月で75万円ほど貯金できる計算になります。
また企業によっては30万円の入社祝い金が支給される場合もあります。勤務日数や出勤率などの条件を満たし、ボーナスを得られるとより多額の貯金が可能です。
半年間の貯金例
3カ月の事例と同条件で月に16万円の貯金を実現すれば、半年間の勤務で100万円超の貯金が可能です。残業に協力することで、月に25万円×6カ月で150万円も目指せるでしょう。また、契約更新時に勤務日数や出勤率などの条件を満たしていれば、報奨金・慰労金などが20万円以上もらえる場合もあります。
期間工は契約した勤務期間を終えた後、契約を更新できれば時給アップも期待できます。期間工は長期間働けば働くほど、安定して収入を得られる点が魅力です。
期間工の契約について
期間工の勤務は、法律上短期の有期雇用契約です。労働基準法によれば、有期雇用の契約期間は原則として3年を超えてはならないため、期間工も3年を超える長期の契約はまずありません。
そのため、期間工の契約期間は「最長2年11カ月」といった形で募集されることが多くあります。条件によっては3年を超える「最長4年6カ月」という長期間の募集をしているメーカーもあるため、期間工として長期間働きたい人は事前にチェックしておきましょう。
また、期間工では一定期間働いた後に能力や実績に応じて正社員登用する制度を導入している企業もあります。正社員になれば福利厚生や待遇面が向上するため、長期的なキャリアを築くためのチャンスです。
期間工への応募を検討する際は、契約期間や登用の可能性など企業ごとの条件をよく確認しておきましょう。
短期で期間工を勤める際の注意点
期間工の採用面接において、最初から「短期で勤めたい」と明確に伝えることは採用の際に不利に働く場合があります。企業にとって長期的に勤務できる人材を採用する方が採用コストを抑えられます。そのため、希望する勤務期間については「なるべく長期間勤めたい」と伝えておくのがよいでしょう。
また、入社祝い金を目的に短期の勤務を繰り返すケースもありますが、この方法は慎重になる必要があります。同じメーカーや人材派遣会社からの紹介において、これを繰り返すと結果的に企業側に損させることにつながるため、採用に影響を及ぼす可能性があります。真摯(しんし)に向き合って長期的に働ける姿勢をアピールすることが大切です。
長期間勤めることのメリットもある
契約更新のある有期契約の期間工ですが、契約更新を重ねて長く働くことで、まとまった貯金を作ることができるため経済的に安定した生活を送ることができ、金銭面での余裕が生まれます。
さらに、契約更新を重ねることで昇給のチャンスもあります。たとえば、最長4年6カ月の契約で総額300万円超の報奨金・慰労金制度を導入しているメーカーもあり、この点は大きな魅力です。
また、昇給だけでなく、能力や実績、勤務態度によっては正社員登用となるケースもあります。入社祝い金だけではなく、募集しているメーカーの時給や報奨金・慰労金、正社員登用制度なども比較して検討してみましょう。
短期間でも稼げる期間工で活躍しよう!
期間工で働くにあたっては、短期の勤務も可能であり、寮が完備しているなど生活費を節約できるため貯金しやすい環境が整っているといえます。およそ3カ月の勤務で50万円超、6カ月の勤務で100万円超の貯金も目指すことができます。各種手当も充実しているので、半年間で150万円の貯金も夢ではありません。
期間工の採用面接の際には短期勤務の意向を示すことは避け、個別の事情があるにしてもなるべく長期で働く旨の意思表示が必要です。
期間工として長期で働くことで時給アップや正社員登用の可能性、報奨金・慰労金制度といったメリットもあります。自分のライフスタイルや将来の目標に合わせて、適切な働き方を見つけ、充実した期間工での勤務を目指しましょう。