仕事を始めても長続きせず、短期間で退職を繰り返す人もいます。辞めてしまう背景にはさまざまな事情がありますが、特に職場環境が原因の一つとして挙げられます。
寮などの福利厚生が整っており、短期間でたくさん稼げると言われている期間工の仕事は、仕事が長続きしない人にとって、長く働けるきっかけとなるのでしょうか。
この記事では、期間工の仕事について、辞めてしまう人の退職理由や長続きさせるためのコツを紹介します。仕事がなかなか続かないけれど期間工として働くことを検討している人は、ぜひ参考としてお読みください。
目次
仕事が続かない人でも期間工なら大丈夫
期間工は、未経験でもしっかり稼ぐことができる仕事であるため、いくら貯金したいなどと目標を一つでも持って始めると長く続けやすいでしょう。
期間工では、生活に必要な家電やインターネット環境、食堂などがそろった寮が準備されていることが多く、家賃や食費などの生活費を抑えて貯金することができます。寮では、キッチンや浴室は共有ですが、部屋は個室が多いため、プライバシーを保って過ごすことが可能です。
期間工として経験を積むと、正社員登用制度を利用して正社員になれる場合もあります。正社員になると雇用期間の期限がなくなり、福利厚生もさらに充実するため、よりよい環境で働き続けることができます。
期間工を途中で辞めてしまう人の退職理由
期間工として働く人の中には、働き始めてから数日で辞めてしまう人もいます。ここでは、契約期間満了前に辞めてしまう人の主な退職理由や原因について解説していきます。
人間関係が合わない
期間工を途中で退職する理由として挙げられるのは「人間関係が合わない」ことです。期間工の採用では学歴や経験は問われないため、幅広い年齢や職歴を持つ人が集まります。そのため、場合によっては自分と合わない人と同じ配属先になることもあるでしょう。
契約期間が決まっている仕事だとしても、期間満了まで我慢して続けるよりも次に目を向けて退職する方が有意義と判断できるケースもあります。期間工の仕事に限りませんが、面談などで職場の雰囲気や環境について確認しておくことは大切です。
想像以上に仕事が大変だった
期間工を退職する理由の一つとして、「肉体労働の辛さ・厳しさ」も挙げられます。
期間工の仕事の多くは立ち仕事であり、体力に自信がある人でも慣れるまでは大変です。例えば、ネジ締め作業に従事する場合は、一日中ネジを締め続けるため、腕が腱鞘炎になることもあります。
また、日勤と夜勤の交代勤務のシフトとなることもあり、生活リズムの慣れが必要です。しばらく勤務を続けると夜勤も慣れてきますが、生活リズムに適応できずに睡眠不足や疲労の蓄積から退職してしまう人もいます。
将来への不安が拭えなかった
期間工の仕事は3か月から6か月ごとに契約更新があり、最長でも2年11か月までしか働けません。正社員登用の道もありますが、基本的に期間満了後は別の仕事を探す必要があります。
期間工の仕事は学歴に関係なく未経験でも始められる仕事です。ひたすら単純な作業が繰り返されることが多く、仕事で身につけられるスキルは限定的です。そのため、将来への不安を感じて退職する人もいます。
期間工を早く辞めることのデメリット
人によってさまざまな事情があって退職する判断を選ぶこともあります。契約期間の途中で辞めてしまうと、どのような影響があるのでしょうか。
ここでは、期間工を早く辞めることのデメリットについて解説します。
入社祝い金などの手当てがもらえない
期間工として働く場合、メーカーから入社祝い金や特別手当を支給されることがありますが、支給のためには諸条件を満たす必要があります。原則として、初月給与支給日まで在籍することや、入社後分割しての支給となることなどが定められています。早期に辞めてしまった場合、条件を満たせずに受け取れるはずの金額が受け取れない可能性があるため、注意が必要です。
また、契約期間満了で退職した場合は、退職日から7日後以降分から失業手当を受給できますが、満了せずに途中で辞めてしまった場合は自己都合での退職となるため、3か月後分からしか失業手当が支給されません。そのため、無給期間に金銭面で困窮する可能性があります。
職歴に傷がつく
期間工を契約期間満了前に短期で辞めた場合でも職歴として残ります。退職の理由次第では次の就職活動において不利になる可能性があるため、満了前に辞めた場合は理由をきちんと説明できるよう準備が必要です。
また、上司などに相談せずに無断で辞めてしまうと、同僚などに負担がかかり迷惑をかけるだけでなく、会社側に損害を与える可能性もあります。仕事を辞めたいと思った場合には、誰かに相談する事で解決することもあります。まずは、相談しやすい身近な人に相談してみましょう。
期間工を長続きさせるためのコツ
期間工で働くことは楽ではありませんが、コツを押さえて仕事に慣れることで長く働くことにつながります。
まず、期間工の仕事できついと感じる要因のひとつに、肉体労働と不規則なシフト勤務が挙げられます。これを乗り越えるためのコツは、休みの日にしっかりと休養をとってリフレッシュすることです。休みの日には仕事から離れ、身体のケアと精神的なケアを行うことを心掛けましょう。また、どうしても夜勤が苦手な人は夜勤がないシフトもあるため、応募の際に選択しましょう。
また、職場の人間関係を円滑にする意識も重要です。期間工の仕事は基本的にライン作業が多く、他の人と会話せずに作業することもできます。しかし、あえて同僚との会話を意識して人間関係を作ることで職場の居心地がよくなり、仕事のモチベーションも上げられます。
長く働き続けるためには、肉体面と精神面を安定させる自分なりの工夫を取り入れましょう。
仕事が長続きしない人でも続けやすい期間工で働いてみよう
期間工として働く場合、最初は精神的にも肉体的にもきついこともありますが、慣れてくれば仲間も増え、長く続けやすい環境を作ることができるでしょう。
期間工は最長で2年11か月までは働くことができますが、その後の生活に不安を感じる人もいます。そのため、短期的にお金を稼ぎたい、正社員になりたいなどと、目標や計画性を持って働くことが、継続して働くためには重要です。